RS Ophの増光

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2006/2/23 5:46
k_kubotera  長老   投稿数: 4627
 へびつかい座の反復新星RS Ophが、2/12に増光しているのが観測されています。現在7等くらいで双眼鏡の観測対象です。新星と同様の減光する光度曲線を示しています。

 最近の研究から赤色巨星と白色矮星の連星系で、赤色巨星から白色矮星への物質の降着に起因するものらしいことが仮説として立てられています。降着が続き白色矮星の表面の圧力が上がったところで、核融合による核爆発で明るくなるというものです。爆発によってすべての物質がガスとして吹き飛ぶのではなく、少しずつ白色矮星の質量が増加しているとのことです。現在太陽質量の1.35倍程度の質量といわれています。チャンドラセカールの理論によると白色矮星の質量の限界は、太陽質量の1.38倍ですからあと0.03増えると白色矮星の縮耐圧に限界が来て中心でヘリウムが核融合の暴走を起こし、Ia型超新星になる可能性が高いです。
 そこで、本当に質量が太陽の1.35倍程度なのか観測するチャンスが表面のガスが吹き飛んだ今ということになります。吹き飛んだ水素ガスがバルマー系列の輝線を発していますから、それらを取り除いた白色矮星本体の明るさを測定しなくてはいけません。爆発から今日で10日目、そろそろ吹き飛んだガスを透かして本体の白色矮星が見え出すかもしれません。水素の輝線を含まないバンドパスフィルター(これがなかなか手に入らず、馬鹿高い)で、輝線を含まない本体の測光はこれからです。

※先ほどメールが入っていて、フィルターを譲っていただけることになりました。うーーーん、後は、南緯の低い星なので、我が家では観測時間に制約を受けてしまうことが気になります。

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☆☆☆彡
久保寺克明

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